2025-05-17海外で話題の時計関連ニュース

ロレックス

唯一無二のロレックス製デイトナ、オークション直前で出品取消に (2025-05-14)
https://nationaljeweler.com/articles/13916-custom-rolex-pulled-from-sotheby-s-sale

5月11日にジュネーブで開催されたサザビーズの高級時計オークションに出品予定だったカスタム仕様のロレックス・デイトナが、オークション直前になって出品取り消しとなった。この時計は1998年製のプラチナ製デイトナ(Ref.16516)で、当初の予想落札価格は約85万~170万ドルに設定されていた唯一無二のモデルだ。ロレックス元CEOの故パトリック・ハイニガー氏が特別注文した4本のうちの1本と噂され、「過去最高に魅力的な自動巻きデイトナ」とも称されていたが、委託者の意向によりオークション開始前に撤回されたことがサザビーズから発表された。

オメガ

オメガ「レイルマスター」2025年新作コレクション公開 (2025-05-15)
https://monochrome-watches.com/2025-omega-railmaster-collection-video-review-specs-price/

オメガは科学技術者向けの耐磁性能モデル「レイルマスター」を刷新し、新作コレクションを発表した。近年まで販売されていた40mmモデルを一旦生産終了とし、その後継として発表された2025年版レイルマスターはケース径38mmにダウンサイジングされ、3針のセンターセコンドモデルと6時位置にスモールセコンドを配したモデルがラインナップされた。文字盤はグレーからブラックへのグラデーションやブラウン調のサンバースト仕上げが施されており、1957年の初代モデルを想起させるシンプルで視認性の高いデザインに回帰している。15,000ガウスもの耐磁性能を備えたマスター クロノメーター仕様は健在で、防水性能も日常用途に十分だ。価格はレザーストラップ仕様で約$5,400、ステンレスブレスレット仕様で約$5,800と発表されており、同社シーマスターより控えめな仕様ながら実用性に優れたモデルとして注目されている。

地味だった耐磁時計が“毎日使いに最適な一本”に (2025-05-15)
https://www.gearpatrol.com/watches/omega-railmaster-2025-update/

長年オメガの中で目立たない存在だったレイルマスターだが、2025年モデルの刷新によって「オメガの新たなベストデイリーウォッチ」と評価されるまでになった。新生レイルマスターは同社の定番ダイバーズ時計シーマスターと遜色ない洗練されたルックスを得た一方で、水中用途を想定しない分だけ実用性は高い。1950年代に登場した耐磁機能は現代では他モデルにも普及したが、新レイルマスターはシーマスターと同等の防水性能を維持しつつ、よりコンパクトな38mmケースや控えめで万能なデザインを備えている。結果、「潜らない人にとってはシーマスターより理にかなった選択肢」と評され、復活を遂げたレイルマスターは日常使いに最適な一本として海外メディアから太鼓判を押されている。

その他のブランド

メットガラで輝いた高級腕時計の数々 (2025-05-06)
https://www.esquire.com/style/mens-accessories/g64687761/best-watches-met-gala-2025/

2025年5月に開催されたファッションの祭典「メットガラ」では、招待セレブたちの身に着けた超高額腕時計も話題となった。共同ホストを務めたラッパーのプシャ・Tはベゼルとインデックスに多色のサファイアをあしらったロレックスの幻の名作“レインボー”デイトナを着用。A$APロッキーは世界最薄級の機械式時計であるブルガリ「オクト フィニッシモ ウルトラ」を腕に乗せ、その大胆さで注目を集めた。俳優ヘンリー・ゴールディングは1928年デザイン復刻のカルティエ「タンク ア ギシェ」をセレクトし、会場で話題となった。その他にもファレル・ウィリアムスはリシャール・ミルのRM74-02を、オリンピックフェンシング選手のマイルズ・チャンリー=ワトソンはRM72-01を装着。歌手バーナ・ボーイはジャコブ(ジェイコブ&コー)のカラフルな高級トゥールビヨンを着けるなど、今年のテーマに合わせ各人が個性あふれるタイムピースでドレスアップし、レッドカーペットを大いに賑わせた。

オークション関連

ジュネーブ春季オークション、市場予想上回る盛況 (2025-05-14)
https://watchesbysjx.com/2025/05/geneva-spring-auctions-2025.html

5月に開催されたジュネーブ春の高級時計オークション週間は、各社で堅調な結果となった。フィリップスは約200点の出品で総額4,340万スイスフラン(約65億円)を売り上げ、特に18世紀ブレゲの名作を復元した「ブレゲ シンパティック No.1」のセットが約550.5万フランで落札され今季最高額を記録した。クリスティーズも総額2,120万フランを計上し、中でも1970年代の異色モデルであるカルティエ「クラッシュ」の特別仕様(通称“Crash NSO”)が予想を大きく上回る約73.6万フランで落札されるサプライズがあった。一方、サザビーズは総額675万フランにとどまったが、その要因としてオークション直前に出品取り下げとなった唯一無二のプラチナ製ロレックス・デイトナの存在が挙げられる。全体として依然堅調な需要が感じられる結果となり、高額落札が相次いだ驚きのオークションシーズンとなった。